事業再構築補助金 申請代行 をリサーチした。代行報酬の相場は?

中小企業に対するコロナ対策の目玉である事業再構築補助金の開始から約半年経過し、第3回までの公募が終わり、現在第4回が公募中です。
過去に例のない大型補助金であり、補助金の申請代行を行うプレイヤーもいろいろな業界から多数の業者が参戦しています。
中には高額な代行料を請求するプレイヤーもおり、経済産業省からも注意喚起がなされています。事業者が代行業者の報酬の適否を見極めをする際の一助として申請代行にかかる報酬相場についてリサーチしてみました。

事業再構築補助金のおさらい

まずは事業再構築補助金の概要のおさらいです。
事業再構築補助金とは、コロナの影響で、経営に困難をきたしている中小中堅企業、個人事業主を対象とし、思い切った事業再構築にかかる設備資金等に対し、補助金の支給を行うもので、最大1億円の給付が受けられる超大型の補助金です。
事業再構築補助金は謂わいるコンペ形式の補助金で2次公募の採択率は44.9%。内補助金額が1500万以上の通常枠の採択率は36.4%でした。
超大型の補助金の一方、①コンペ形式で、申請書の内容によって採択、不採択が決まること②採択の可能性が高い申請書を作成するためには補助金申請にかかる専門的なノウハウが必要なこと。から多くの事業者がコンサル等を起用することを余儀なくされています。そのため、補助金コンサルもかつてない盛り上がりをみせ、事業再構築補助金専門の会社も多数設立され、いろいろな背景を持ったプレイヤーが補助金コンサル業界に参入している状況となっています。

補助金コンサルのプレイヤーとは?

補助金コンサルで最も多いプレイヤーは中小企業診断士だと思われます。中小企業診断士は経営戦略を専門とする国家資格なので、補助金コンサルとは最も相性の良い資格だと思います。
次に多いのが行政書士、税理士、会計士等の士業です。特に一部の行政書士は補助金の申請を得意をしており、事業再構築補助金においても有力なプレイヤーとなっています。
また、士業ではないコンサルファームも多数業者が補助金コンサルに参入している状況です。

一般的な相場は?

一般的には「着手金10万+成功報酬補助金額の10%」が相場です。着手金無料の業者は成功報酬をその分高くとっている(15〜20%)いるようです。良心的な業者は、基本は「着手金10万+成功報酬補助金額の10%」ですが、上限金額を設定することにより、高額の補助金の場合でも、過度な報酬とならないような仕組みにしています。

グーグル検索上位の業者の比較

「事業再構築補助金 申請代行」で検索した上位の業者の報酬体系を比較してみました。
下記表は成功報酬等の相場をリサーチするためのものであり、グーグルの検索順位順(2021年11月10日)での記載です。
おすすめ業者のランキングではないのでご注意ください。

                                                 (単位:千円)

掲載順位サイト運営者主な申請書作成スタッフ過去採択数採択率着手金成功報酬最低成功報酬サービス提供範囲
行政法人エベレスト行政書士8不明15万円5〜10% 補助金額2000万
までは一律10%それ以上は減率適用
99万円採択まで
株式会社High Adoption不明不明不明10万円10%あるが不明実績報告まで
3株式会社トライズコンサルティング中小企業診断士不明不明記載なし記載なし記載なし記載なし
株式会社 M41不明2976.3%15万円4〜8%記載なし採択まで
アクセルパートバーズ中小企業診断士2860.9%10万円10%100万円採択まで
JSC(事業再構築支援センター)中小企業診断士不明75%なし20%200万円採択まで
東京経営サポーター中小企業診断士不明不明10万円1500万円未満 100万円
1500万円以上
3000万円未満 150万円            
3000万円以上 300万円
100万円実績報告まで
起業家バンク中小企業診断士不明不明5.5万円〜6.5万円5% 上限150万円34万円採択まで
株式会社バックボーンワークス中小企業診断士他不明不明なし15%50万円採択まで
10佐藤経営事務所中小企業診断士不明不明9万円10% 上限300万40万採択まで

グーグル検索上位の表から読み取れること

グーグル検索上位の表から読み取れることは下記の通りです。
①診断士による中小規模のファームが中心。
②採択数、採択率は公表していないサイトが多い。
③着手金相場は10〜15万、成功報酬は4〜20%とばらつき大きい。下限金額、上限金額の設定もあるため、特に補助金額が大きいものは業者選定により報酬金額差が拡大する。
④サービス範囲は採択までが中心で、採択以降の実績フォロー等はオプションとなっていることが多い。

まとめ

補助金コンサルのバリューは補助金の採択にのみ目が行きがちですが、本質的な価値は補助金を採択に導くか否かではなく、補助事業を行うことがその事業者にとって有効な施策か否かを見極め、正しい戦略を策定し、事業者の継続的な成長の一助となることにあります。
一方、事業再構築補助金はその補助金額の大きさから、色々なプレイヤーが申請代行業務に参入しており、中には法外に高額な報酬を要求する業者もおり、経済産業省も注意を換気しています。
報酬金額はそのサービスの対価であり、報酬体系のみをとって高いか安いかを一概に論じることはできませんが、一般的な相場を知ることにより、提示された報酬が、サービスを見合ったものなのか否かを判断する材料にはなると思います。
この記事が事業再構築補助金の代行業者を選定する際の判断の一助になれば幸いです。

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