【初心者向け】投資のためのその①ETFってな~に?

「ETF」ってよく耳にするけど、よくわからない。投資初心者の方にとって、ETFはそういった存在ではないでしょうか。投資を行ったことがない方、あるいは投資初心者にとっての投資へのハードルは「内容がよくわからない」「どのように選べばいいかわからない」「損をするのが怖い」といった点が多いのではないでしょうか。
実はETFは投資初心者向けの商品なのですが、内容がわからない故に手を出せない方も多いのではないでしょうか?
この記事では、初心者の方がの投資へのハードルが低くなるように、なるべくわかりやすくETFについて説明します。

そもそもETFってな〜に?

ETFとはExchange Traded Fund の略で、日本語では「上場投資信託」です。Exchange Traded が「上場」、Fundが「投資信託」。要するに投資信託の中で上場しているものがETFです。
投資信託とは「多数の投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、専門家が株式や債券などに投資・運用し、投資額に応じて分配する仕組みの金融商品」です。
日本で投資信託は約6,000銘柄ありますが、その中でETFは約250銘柄しかありません。
投資信託の中で、投資家保護の観点から一定の基準をクリアしたものだけが上場できます。すごくざっくりとした言い方をすると、ETFは投資信託の中で証券取引所がその商品性にお墨付きを与えたものです。
尚、日本におけるETFは特定のインデックスに連動することが上場の要件になっているので、インデックス以上の運用を目指すアクティブ型の投資信託はETFにはありません。
この点からも、ETFはまさに投資初心者向けの商品ということができます。
主な商品の例としては、国内株式に投資するものとして「TOPIX ETF」「日経225ETF」先進国株式に投資するものとして「 S&P500ETF」等が挙げられます。

投資初心者にとってのETFのメリットとデメリット

○投資初心者にとってのETFのメリットは下記の通りです。

①値動きがわかりやすい。
ETFは、TOPIX(東証株価指数)や日経平均といった株価指数や、金価格などの指標に連動します。これらの指標の情報はニュースなどで日々報道されていることから、値動きや損益が把握しやすく、また個別株の投資に必要な企業分析も不要なため、初心者でも始めやすい商品です。


②コストが安い。
一般的に投資信託と比べ、ETFのほうが販売手数料、保有コストともに低く、特に長期保有した場合は大きな差となります。

③リアルタイムで取引ができる。

非上場の投資信託の場合、その日の基準価格が公表されるのは取引を締め切った後となるので、取引時点ではその日の基準価格がわかりません。一方、ETFは取引時間中であればリアルタイムで価格がわかり、その価格で取引できます。急激な相場の変化が起きた場合、投資信託だと、解約(売却)の申込み後、基準価額が確定するまでに時間がかかり、どんどん価格が下がってしまうことがあるのに対し、ETFは取引時間内であればすぐに売り注文を出すことができます。

④どの証券会社でも取引できる

投資信託は金融機関により取扱本数等が異なりますが、ETFの場合はどの証券会社でもすべてのETFの取引が可能です。

○デメリットは以下の通りです。


①異なったカテゴリー(株、債券、不動産、商品、国内、海外)へ分散投資しているバランス型の商品がない。
ETFは特定のインデックスに連動するので、所謂バランス型の投資信託はありません。異なる値動きをする資産に分散投資をしたい場合は、自分で複数のETFを組み合わせる必要があります。

②積立投資が不便、つみたてNISA、iDeCoの対象とならない。
野村證券、日興証券等一部の証券会社ではETFでの株式累積投資(るいとう)に対応していますが、るいとうを扱っている証券会社は少なく、ネット証券は対応していません。大手証券会社は取引手数料が割高となるので、せっかくの超長期のメリットが薄れてしまします。
一部のETFはつみたてNISAの対象となっていますが、本数はごく少数です。また、ETFはiDeCoの対象とはなっていません。

③取り扱いが証券会社のみであり、購入のためには証券口座の開設が必要。
もしかするとこれが最大のネックかも知れません。銀行口座は若いうちから大多数の方が開設、所有されていることと思いますが、証券口座を持っている人はまだまだ少数派です。投資商品に限れば、銀行より証券会社のほうが、商品量も情報量も圧倒的に多いですが、証券口座を開くこと自体にまだまだハードルがあるようです。
現在ではネット証券等はスマホだけで簡単に口座が開設できます。投資に興味がる方はまずは証券口座を開くことから始めましょう。

「ETF」・「投資信託」・「個別株」の違い

ETF、投資信託、個別株についてそれぞれの違いを表にまとめてみました。

項目投資信託ETF個別株
取扱金融機関銀行・証券会社証券会社証券会社
銘柄数約6,000銘柄約200銘柄3700銘柄
最低取引金額100円〜大体20,000円位〜大体10,000位〜
取引にかかるコスト①(購入時)なし〜高いなし〜安いなし〜安い
取引にかかるコスト②(売却時)なし〜高いなし〜安いなし〜安い
取引にかかるコスト③(保有期間)高い安いなし
取引機会1日1回リアルタイム売買リアルタイム売買
主な特徴専門家がテーマに応じて運用
分散投資が可能
インデックスに連動、低コスト株主優待の楽しみあり

ざっくりいうと、投資信託は専門家が銘柄を選び運用するため、運用のコストが高く、個別株は自己判断なので運用コストは一番低くなります。ETFは専門家が運用しますが、指数に連動した運用を行うので、運用コストは低いものが大半です。
ETFは投資信託と個別株の中間的存在です。

ETFを購入するには?購入のプロセスを解説します。

ETEは以下のプロセスで購入できます。

①証券会社を選ぶ
②証券会社で口座開設する
③TEFの銘柄を選ぶ
④TEFの注文・決済

このように書くと簡単ですね。でも、実際多くの投資未経験者は①②が面倒くさくてハードルになっています。
この記事でそのお悩みを解決します!

証券会社を選ぶ

投資初心者が先ず躓く点は証券会社の選び方がわからない点にあります。結論から言うと、投資をする、しないの選択にくらべると、証券会社の選択は些細なこと。有名な証券会社であれば、大きな違いはありせん。迷っている方は下記により1分で選択しましょう。

○対面での商品説明が必要か否か?
 1)ネットだけでの取引に不安があり、対面での説明がほしい。⇒野村證券または大和証券を選択ください。
 2)対面での説明は不要で、手数料はできるだけ安いほうがいい。⇒SBI証券または楽天証券を選択ください。
ししまるのおすすめはネット証券。SBI証券か楽天証券です。
普段Pontaを使っている方は、SBI証券。楽天ポイントを使っている方は楽天証券。を選べばよいでしょう。
2択に迷うなら、「楽天証券」をおすすめします。特に新社会人等で日経新聞を購読したいと思っている方は、楽天証券で口座を作ると、無料で日経新聞を読むことが出来ます。(年間100万円の節約術①日経新聞を無料で購読。

ETFの銘柄を選ぶ

ETFの選び方は、どの指標を選ぶかが全てです。同じ指標に連動する複数のETFがありますが、大した違いではありません。その指標の代表的なETFを選んでおけば、問題ありません。
以下、代表的な指標とその指標に連動する主なETFを表にまとめました。

国名カテゴリー指標名説明代表的なETF最低買付金額
日本日経平均「日経平均」とは、日本経済新聞社が東証1部に上場する企業の中から業種等のバランスを考慮して選んだ、日本を代表する225社の平均株価です。「日経平均株価」「日経225」などと呼ばれることもあります。NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信21,200円
日本TOPIXTOPIXとは東証株価指数(とうしょうかぶかしすう)の略で、東京証券取引所第一部上場全銘柄を対象として、算出・公表している株価指数のことです。東証1部上場の全銘柄(2020年1月21日現在、2,159社)を対象として、各銘柄の浮動株数に基づく時価総額を合計して計算しています。1968年1月4日を基準日として、当時の時価総額を100として指数を算出しています。

NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信 30,650円
日本JASDAQ TOP20JASDAQ-TOP20は、JASDAQ市場に上場する株式のうち、流動性や上場時価総額等多面的な尺度で東京証券取引所が選定する20銘柄を対象とした指数です。JASDAQはマザーズと同様、ベンチャー企業向けの市場ですが、JASDAQは店頭登録制度が発展した市場であり、なおかつ歴史が長いこともあり、新興企業とは言えない会社が大半となっています。JASDAQ-TOP20上場投信60,200円
日本マザーズ指数マザーズ市場に上場する内国普通株式全銘柄を対象として算出される時価総額加重平均型の指数です。マザーズは、近い将来の市場第一部へのステップアップを視野に入れた成長企業向けの市場です。東証マザーズETF9,100円
日本株(REIT)東証REIT指数東証REIT指数は、東証市場に上場するREIT全銘柄を対象とした「時価総額加重型」の株価指数です。REIT(不動産投信)とは、たくさんの投資家から資金を集めて「不動産」を購入し、そこから生じる賃料や売却益を投資家に配当(正確には分配)する商品です。iシェアーズ・コア Jリート ETF2,117円
アメリカNYダウNYダウの正式名称は、ダウ・ジョーンズ工業株価平均(Doe Jones Industrial Average)です。アメリカ(米国)で上場している企業の中から企業の成長性や投資家の関心の高さなどを基準に、業種のバランスを考え選ばれており、工業株ばかりではありません。アメリカの超優良株30銘柄を選抜した株価指数です。NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価連動型上場投信40,450円
アメリカナスダック100指数NASDAQナスダック100指数は、ナスダックに上場する、金融銘柄を除く、時価総額上位100銘柄の時価総額加重平均によって算出される株価指数です。主に、ハイテク企業やIT関連の企業など新興企業が占める割合が多く、新興企業向け株式市場の中でも世界最大の規模を誇ります。GAFAMはNASDAQに上場しています。NEXT FUNDS NASDAQ-100®連動型上場投信18,990円
アメリカS&P500指数S&P500とは、ニューヨーク証券取引所(NYSE)とナスダック(NASDAQ)に上場している代表的な500銘柄を抜き出し、時価総額加重平均し算出した株価指数です。現在の勢いが最も強い企業で算出されています。また、500銘柄もあるため、個別銘柄の影響を受けにくいという特徴もあります。iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF3,880円

初心者のための注文のコツ

いつ、どのタイミングで注文するかは重要ではありますが、相場の短期的な上下動は誰にもわかりません。チャートの勉強をすることも重用ですが、考えすぎると投資のタイミングを逃してしまします。とりあえず一回買ってみることが投資を始めるコツです。はじめは相場にこだわらず、投資の勉強だと思い、最小ロットで注文してみてはいかがでしょうか。
注文して、約定した後、相場の変動を観察する。自分でポジションを保有すると、真剣に相場をウオッチするようになります。あとは自分の相場観で投資をするのもよし、定期的に購入するのもよし。やり始めたら、短期的な変動で一喜一憂しない。個人投資家の最大の強みは時間です。益が出るまではじっくり待ちましょう。

NISA、つみたてNISA、iDeCoとETFの関係

「NISA、つみたてNISA、iDeCo色々な制度があってどれを選べばよいかわからない!」というのも投資初心者のお悩みの一つだと思います。NISA、つみたてNISA、iDeCoとも投資益にかかる税制上の優遇があり、せっかくであれば使うべき制度です。それぞれに特徴があり、今後の投資のタイプによりどれを選ぶべきかを簡単に説明します。

①「個別株、ETF、投資信託などなど色々な商品に投資してみたい。いざというときは解約して使いたい。
⇒NISAを選んでください。NISAを選んだ場合つみたてNISAは併用できません。色々なETFに投資したい方はNISAを選んでください。すべてのETFはNISAの対象となります。
②「投資信託中心に毎月定額投資し、資産運用したい。いざというときは解約して使いたい。」
⇒つみたてNISAを選んでください。一部ETFも対象となっていますが、主力は投資信託です。
③「毎月投資し、老後資金をためたい。所得控除による税効果を最大限活用したい。60歳までは解約できなくて構わない。」
⇒iDeCoを選択してください。ETFはiDeCoの対象商品とはなっていません。

まとめ

ETFは個別株と投資信託の中間的存在であり、投資に興味がある方にとっての導入商品としては非常に優れた金融商品です。
投資信託と比較では、ETFのほうが購入コスト、所有コストともに低コストであることが一般的です。
投資信託は専門家に運用を任せるため、その分コストが高く、ETFは自分で運用するので運用コストは低いと考えると良いでしょう。
もしあなたが投資に興味があるのであれば、何に運用されているかよくわからない投資信託を行うよりも、自己の判断で投資結果がきまるETFで投資家デビューすることをおすすめします!


 

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